無線LANビジネス推進連絡会（Wi-Biz）は9月4日以降、大規模な災害発生時に無料で開放されてきた公衆無線LANサービス「00000JAPAN（ファイブゼロジャパン）」を、携帯電話の大規模な通信障害時が発生した時にも開放することを発表した。

　Wi-Bizの他、電気通信事業者協会（TCA）加盟の大手携帯電話５社（NTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンク、楽天モバイル）も各社ホームページ等で同内容の声明を出している。

　今まで無線LAN（Wi−Fi）の開放は、地震や台風などの自然災害時に限定していたが、昨年7月にKDDIによる大規模通信障害が発生したことをきっかけに、大手携帯会社はWi-Bizへ通信障害発生時の「00000JAPAN（ファイブゼロジャパン）」の活用の見直しを要請。

　その結果、今年の5月「大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン」が改定され、自然災害だけではなく通信障害発生時にも「00000JAPAN」が使用できるようになった。

「00000JAPAN」の利用方法 と注意点

　「00000JAPAN」は、自然災害や大規模通信障害が発生した際に、街中にあるWi-Fiアクセスポイントの一部が開放され、無料で利用できるというもの。

　通常Wi-Fiを利用する際には、SSIDアクセスポイントの名前を選んで、パスワードを入力する必要がある。 　それが自然災害や大規模通信障害が発生した際に開放されるとスマホのネットワーク設定で「00000JAPAN」が表示されるようになり、選択するとパスワードを入れることなく誰でも簡単に使えるようになる。

　誰もが使えるWi-Fiとして提供される「00000JAPAN」の利用の目的は緊急時の安否確認や情報収集といった利便性を優先するため、通信が暗号化されておらず使用する時には注意が必要。総務省はセキュリティ対策としてIDやパスワード、個人情報などの入力はなるべく行わず、情報収集のみに特化して使用するよう呼びかけている。

00000JAPAN等により無料開放された無線LANの利用について https://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/kinkyu01_000125120.html